四つの数値
同じ気温と湿度から、性質の違う数値がいくつも出てきます。混同されやすいので表にします。
| 数値 | 入力 | 答えるもの | 風 | 日射 |
|---|---|---|---|---|
| 気温 | 気温 | 空気の温度 | — | — |
| 体感温度 | 気温・湿度・風速 | どう感じるか(年間を通して) | 入る | 通常は入らない |
| ヒートインデックス | 気温・湿度 | 日陰でどれだけ暑いか(暑い時期のみ) | 入らない | 入らない |
| 暑さ指数(WBGT) | 気温・湿度・風速・日射 | 熱中症の危険度 | 入る | 入る |
体感温度とヒートインデックスの違いが、このページの出発点です。体感温度には風が入り、ヒートインデックスには入りません。
風が入ることの意味
風は本当に涼しくします。汗の蒸発を速めるからです。だから体感温度に風を入れるのは間違いではありません。
問題は、熱中症の判断に使うときに起こります。
風のある日なた
- 気温32℃、湿度60%、風速5m/s、直射日光
- 体感温度
- 風のぶん下がる
- ヒートインデックス
- 約38℃—風は入らないので変わらない
- 暑さ指数
- 日射で上がり、風で少し下がる
もう一つ。天気アプリが示す風速は、多くの場合その地点の観測値であって、作業したり遊んだりしている場所の風速ではありません。建物の陰に入れば風は止まります。体感温度が示していた涼しさは、その瞬間になくなります。
体感温度を「暑さ指数の代わり」にしないために
日本語では、暑さの話をするときに体感温度という言葉が自然に出てきます。そのため、暑さ指数のことを体感温度と言い換えてしまいやすいのですが、これは別の数値です。
- 職場の措置義務は暑さ指数28℃または気温31℃で書かれています。体感温度ではありません。 職場の熱中症対策義務化
- 運動指針も暑さ指数です。熱中症予防運動指針の読み方
- 熱中症警戒アラートの基準も暑さ指数33です。 熱中症警戒アラートとは
制度が書かれている数値と、アプリが見せている数値が違うことがある、という点だけ覚えておけば十分です。