同じ場所にいて、違う条件

大人と子どもが並んで立っていても、受けている熱の量は同じではありません。理由は三つあり、いずれも生理的・物理的なものです。

しきい値が下がる理由。
要因効き方
地面からの高さ 路面の表面温度は夏の日なたで50℃を超えます。地面に近いほどその放射を強く受けます。ベビーカーの高さはさらに近くなります。
体重あたりの表面積 体が小さいほど、体重に対する皮膚の面積が大きくなります。外から熱が入ってくる速さが、体の大きさに対して大きいということです。
汗の機能 発汗による調節が大人ほど効きません。汗は熱を逃がす主な手段なので、その分だけ余裕が小さくなります。
行動 遊びに夢中になっている子どもは暑さを訴えません。大人が見て決めるしかありません。

したがって、暑さ指数の区分を子どもにそのまま当てはめるのは足りません。運動指針も、31℃以上について「とくに子どもの場合は中止すべき」と明記しています。

目安

大人向けの区分を一段厳しく読み替えたもの。園や学校の方針が別にある場合はそれに従ってください。
暑さ指数子どもの場合の目安
25℃未満通常の外遊び。水分補給の声かけは続ける。
25〜28℃日陰を選び、時間を短めに。走り回る遊びは控えめに。
28〜31℃日なたでの活動はしない。短時間、日陰のみ。水遊びなどに切り替える。
31℃以上外遊びは中止。室内での活動に。

ベビーカーと日よけ

ここは間違いが起きやすい部分です。

日差しを避けようとして、ベビーカーに布やタオルをかぶせることがあります。しかしそれをすると通気が止まり、中は外より暑くなります。囲われた布の中に日射が当たるためです。

日よけが必要なら、フレームに取り付ける通気性のあるサンシェードや傘を使い、風が通る状態を保ってください。そして、中の様子は外から見て判断せず、手を入れて確かめてください。

見るべきサイン

右の列は、すぐに医療機関に連絡すべき状態です。
暑くなってきているすぐに対応する
顔が赤い、首の後ろや背中が湿っている、機嫌が悪い、動きが鈍くなる、汗が引かない ぐったりして反応が鈍い、起こしても目を覚まさない、嘔吐、けいれん、おしっこが極端に少ない
涼しい場所へ移し、一枚脱がせ、水分をとらせ、濡らしたタオルで冷やす 医療機関に連絡する。意識がはっきりしない場合は救急車を呼び、待つ間に冷やす

段階と対応の全体像は熱中症とはにまとめています。

このページの範囲

扱っているのは条件の側です。どのくらい暑いのか、なぜ子どものしきい値が下がるのか、どこで判断するのか。

水分の与え方、服装の細かい選び方、受診の目安といった医療の判断は、かかりつけの医師や保健師、自治体の相談窓口が答える領域です。そちらの助言が優先されます。

園での判断の手順は保育園・幼稚園の暑さ指数と外遊びの判断へ。