警戒アラートと特別警戒アラートの制度比較

気候変動による記録的猛暑の増加を受け、従来の「熱中症警戒アラート」に加え、より深刻な健康被害を防ぐ目的で2024年4月に「熱中症特別警戒アラート(熱中症特別警戒情報)」が法制化されました。

項目 熱中症警戒アラート 熱中症特別警戒アラート
法的根拠 環境省・気象庁の運用指針 改正気候変動適応法に基づく法定情報
発表基準 都道府県内のどこかの地点で WBGT ≥ 33 都道府県内の全地点WBGT ≥ 35
発表タイミング 前日17時頃および当日朝5時頃 前日14時頃
想定される被害 熱中症搬送者の急増 過去に例のない危険な暑さ、重大な健康被害
自治体の対応 注意喚起、見守り活動 指定クーリングシェルターの一般開放義務

詳しいアラートの運用体制については、当サイトの熱中症警戒アラートの仕組みと見方もあわせてご覧ください。

発表基準となる暑さ指数(WBGT)の数値

基準値となる暑さ指数(WBGT)は、単なる気温ではなく湿度・日射・風速を反映した総合的な熱ストレス指標です:

  • WBGT 33(警戒アラート基準): 気温が約35 ℃、湿度65 %程度の環境に相当し、屋外活動での熱中症発生リスクが極めて高くなります。
  • WBGT 35(特別警戒アラート基準): 気温40 ℃近い極度の高温や、36 ℃以上かつ高湿度の極限状態であり、冷房のない室内でも命に関わる危険性があります。

毎日の具体的な暑さの目安は環境省の暑さ指数(WBGT)データで確認できます。

特別警戒アラート発表時の具体的な行動指針

特別警戒アラートが発令された自治体では、個人の予防行動にとどまらず、社会全体での安全確保が求められます:

  1. 不要不急の外出を避ける: 昼夜を問わずエアコンが効いた室内で過ごし、不要不急の外出や運動を控えてください。
  2. クーリングシェルターの活用: 自宅に冷房設備がない場合や停電時は、自治体が指定する冷房完備の避難施設(公民館、図書館、ショッピングモールなど)へ避難してください。
  3. 周囲の見守りと声かけ: 高齢者や乳幼児、障害のある方は体温調節機能が低下しやすいため、家族や近隣住民が電話や訪問で冷房使用を確認してください。
  4. 屋外作業やイベントの中止・延期: 屋外での工事や学校行事、スポーツ大会は原則として中止または涼しい時間帯への変更を検討してください。現場の指数確認にはWBGT計算ツールをご利用ください。